動画は本当に注目されているの? 自社に取り入れるべきかな?
今回はこういった疑問に答えます。
最近は誰もがYouTubeを視聴するのが当たり前の時代になりましたよね。
あなたも家にいるときはもちろん、移動時のちょっとした時間や休憩中に、動画を見ることが増えたのではないでしょうか。
ここ数年で動画に触れる機会が多くなっているのは、あなたも何となく感じていることでしょう。
でも実際のところ、世間からの注目度は本物かどうか気になりますよね。
まずは結論から述べましょうか。
動画のブームは本当に来ています。
2020年以降はコロナの影響もあって、動画の注目度はさらに急上昇。
動画は今後も更なる拡大が見込まれています。
どうしてそう言い切れるのか、今回の記事ではその理由をデータや実例をもとに解説していきます。
動画広告市場が急成長している
動画活用が拡大しているのか、最もデータで分かりやすいのが『動画広告市場』。
動画広告が使われている媒体は以下の通り。
- YouTube
- LINE
など…
どれもここ数年で急激に成長したサービスばかりです。
こうした動画サイトやSNSが、現在の動画広告市場の中心となっています。
それでは、動画広告市場をデータで見ると、ここ数年でどれほど変化があったのでしょうか。
まずはサイバーエージェント社が発表した、動画広告の市場調査結果をまとめましたので、以下をご覧ください。
>>サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表
>>サイバーエージェント、2018年国内動画広告の市場調査を実施
とっても綺麗な右肩上がりのグラフですね。
2017年の動画広告市場が1,374億円なのに対し、2020年は2,954億円。
なんと、2017~2020年にかけて約2.15倍に市場が成長しています。
2021年以降もずっと上昇傾向が続く予想です。
さらに注目すべきは、広告が表示されている90%をスマートフォンが占めている点。
今後はPCの市場がほぼ横ばいであるのに対し、スマートフォンが急激に成長する見込みです。
背景にあるのは、5Gの普及によって、より手軽に動画を見られる環境が整うことが挙げられます。
また、2019年にはインターネット広告費が、テレビ広告費を上回ったニュースがありました。
広告市場は、いよいよインターネットが主戦場になってきているのです。
ますます動画の存在感が強大になることは間違いありません。
コロナウイルスの影響でeラーニングの利用が急増
2020年からコロナウイルスの影響によって、各社テレワーク&働き方改革を推進していることはご存知のことでしょう。
そこで注目をされたのが、インターネットを通じて学習ができる『eラーニング』。
今までも徐々に注目されていましたが、コロナをきっかけに急変。
eラーニングは2019-2020年で20%を超える伸びを見せました。
>>eラーニング市場に関する調査を実施(2021年)-矢野経済研究所
2019年以前は、前年比10%以下程度の成長率だったので、ここ近年で急激に成長していることが分かります。
コロナによって対面での社員研修が困難となり、『どこでも学習できる動画に切り替えざるを得ない』のが背景です。
さらに近年では、AI技術によってeラーニングは進化。
学習者の理解度によって、AIがそれぞれ個別に最適な学習プランを提案したり、モチベーションを維持させるなど、学びの最適化が図られています。
こうした学習提供をアダプティブラーニング(適応学習)と呼びます。
アダプティブラーニングでeラーニングはより高度に進化し、動画活用の場面も増えることでしょう。
世界では『マイクロラーニング』がバズワードに
『マイクロラーニング』という言葉を知っていますか?
マイクロラーニングとは、5分程度の短時間動画や、数分で学べるWEBコンテンツ教材を用いて学習する方法です。
従来の学習は1コマ60分の授業と、比較的じっくりと取り組むコンテンツだったのに対し、マイクロラーニングは1-5分程度の細分化されたコンテンツ。
そのマイクロラーニングが、2017年に世界の人材・組織開発をリードするアメリカの非営利団体ATDによって、強力にプッシュされたのです。
>>ITD ICE2017に見るラーニングテクノロジーの潮流-Cicom Brains
背景にあるのはもちろん、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末、そしてYouTubeなどの動画視聴サイト。
いつでも・どこでも好きな場所で動画が見られる環境が整ったのが要因ですね。
例えば日本のYouTubeでもここ数年で、ビジネス系YouTuberや本の要約チャンネルが勢いを見せています。
上記の短時間のYouTube動画もマイクロラーニングの一つといえます。
ちなみに、上記動画は当スタジオも提供している、VYONDアニメーションで制作されていますね。
自動運転車で動画視聴が注目される未来
『自動運転車と動画に何の関係が?』
あなたはそう思ったのではないでしょうか。
実は、自動運転車と動画は深く関係があります。
近い将来、車が自動で目的地まで運転してくれるようになったら、私たちは車内で何をして過ごすでしょうか?
ボーっと景色を眺めるのも良いですが、きっとモニタで映画を見たり、YouTubeを見ることになりそうですよね。
すでに私たちは、飛行機に搭乗しているときも、座席のタッチパネルを用いて映画を楽しんだり、ゲームで遊んだりしています。
つまり近い将来、それが自動車の中で行われるのです。
すると、今まで以上に動画コンテンツに触れる機会が多くなりますよね。
すでにトヨタグループでは、自動運転車の車内での楽しみ方の一つとして、動画による施設の移動体験や拡張現実(AR)を検証しています。
>>【動画あり】トヨタグループが提案する未来の車内空間、自動運転中にARでエンタメ満喫
他にも、スウェーデンのボルボとエリクソンなども、自動運転車のひまつぶしとして動画サービスの提供に取り組む姿勢を見せています。
>>自動運転車のひまつぶしは動画?走行時間に合わせた高画質映像を流す技術をボルボとエリクソンが提案
今までの自動車は、ハンドルを握って車を操縦する楽しさ、長時間運転していても疲れにくい心地よさ、運転を安全にサポートしてくれるシステムなどに価値を見出してきました。
しかし、完全自動運転車となれば運転そのものが不要です。
近い将来、車に対しては『車内空間でどんな体験ができるか』に価値が問われます。
そこで、最も有力な体験候補が動画コンテンツなのです。
自動運転車の実用化はまだ先の未来ですが、企業が動画に注力せざるを得ない状況が近づいていますね。
動画の可能性は無限大。ますます広がりを見せる!
ここまで動画市場の成長と、今後の可能性について述べてきました。
最近はYouTubeに誰もが動画をアップするのが当たり前となり、動画市場はすでに飽和状態だと思っていたのでは?
でもまだまだ、YouTubeの成長は序の口に過ぎません。
5GやIoT、自動運転車の登場によって、よりいっそう動画が求められる時代になります。
今のうちに、動画コンテンツを自社でどのように取り入れていくべきか戦略を立てることが、これからの時代を勝ち抜く秘訣ではないでしょうか。